こちらは劇場で見ることが出来た。
「新劇場版エヴァンゲリオン:破」
一説によると、この新劇場版は、テレビシリーズの「第2週」にあたるという。
あえて前回の記事には書かなかったが、渚カヲルという謎の少年にして使徒が、オールラストに出てくる。
そこで「今度こそ君を助ける」という意味深な言葉をはいている。
ここで「第2週」という予想が補足されたのだろう。
“破”は、冒頭から激しい戦闘が展開する。
劇場アニメとしてのつかみはオーケーじゃなかろうか。
英語でのやりとりからすると、英語圏かー、場所どこだろってことで調べてみました。
どうやら北極圏に設置されたネルフユーロ支部の基地みたいです。
ベタニアベースのマルドゥック計画を頓挫させるために、加持リョウジが鮮烈な登場。英語をしゃべる姿を見るだけでも価値はありますね。
ベタニアとはWikipediaによると、新約聖書に登場するエルサレム近郊の地名。マルドゥックとは古代バビロニアの神の名。
“序”の続きになり、テレビシリーズの流れを継続する。
映像の綺麗さがより良くなる。
欲張った劇場版である。
CGの使い方がテレビシリーズの時からすでに洗練に近づいていた感はあったが、新劇場版となりCGなのか手描きなのかわかりにくいところまで進化している。
撃破した使徒の体液で水没する街の描画とか、手描きした人が発狂するんじゃないかと思ったりする。
人と人とのつながりを描いた本作は、テレビシリーズとは違った流れを有するため、そのテレビでは無かった「if」を見ることになる。
「シンジ大人になれ」
これはとあるシーンで、父親ゲンドウが息子のシンジに投げかけた言葉である。
中学生という微妙な年齢、15歳になれば戦国時代であれば成人になる年齢。
実際、自分の父親に「15歳といえば元服だ」と言われた。
ゲンドウの年齢と自分の父親と重ねることが可能であったが、はてさて。
だが、人とのつながりを描いている側面からすると、この台詞に掛かるウェイトはなかなかのものである。
碇シンジはこの劇場版にて、自らで行動することを選択できるようになる。
これは大人になる上でとても大事な一歩と考えられる。
激しい戦闘シーン、今回は本気でグロテスクなシーンを用意しているため、視聴は最低限そのあたりの映像を見ても大丈夫な年齢が良い。
映像美は十分に最高峰の一つと考えられる。
未見ならば見る価値がある。
原作・脚本・総監督 | 庵野秀明 |
監督 | 摩砂雪鶴巻和哉 |
主・キャラクターデザイン | 貞本義行 |
主・メカニックデザイン | 山下いくと |
作画監督 | 鈴木俊二 本田 雄 松原秀典 奥田 淳 |
特技監督 | 増尾昭一 |
副監督 | 中山勝一 小松田大全 |
色彩設計 | 菊地和子(Wish) |
美術監督 | 加藤 浩(ととにゃん) 串田達也(美峰) |
CGI監督 | 鬼塚大輔、小林浩康 |
撮影監督 | 福士享(T2 Studio) |
編集 | 奥田浩史 |
テーマソング | 宇多田ヒカル(EMI Music Japan Inc.) |
音楽 | 鷺巣詩郎 |
制作 | スタジオカラー |
共同配給 | クロックワークス カラー |
宣伝 | カラー |
製作 | カラー |