父と子の物語である「エヴァンゲリオン新劇場版:序」をじっくり見直してみました。
基本的な物語としてはテレビシリーズの流れを踏襲し、主人公・碇シンジを中心にした転校、エヴァンゲリオンへの搭乗、特務機関ネルフとそのメンバーとの関わり、ネルフの責任者でもある父親との関わりといったものが描かれる。
人との関わりを極端に恐れているシンジの物語であり、父親コンプレックスを抱いている主人公の成長の物語でもある。
エヴァンゲリオンとは、人の形をした、現有兵器より遙かに強力な火力と防御力を有する兵器である。
その分、維持費用すら国家予算を傾けるものであるらしい。
人類は、絶滅寸前の体験をしており、「サードインパクト」と呼ばれる現象が起きると、滅亡するとされる。
その「サードインパクト」を起こそうというのが「使徒」と呼ばれる異形の兵器である。現有兵器の攻撃を寄せ付けない彼ないし彼女を退けるのが、特務機関ネルフの仕事でもある。
SF……なのだろう。
現在技術の延長線上にあるガジェットの書き込みが、テレビシリーズとは比較にならないほどとなっている。
95年代が原型とするならば、放映時に可能な限りの映像技術を注ぎ込んだアニメーション。ここまで綺麗にアニメーションが見れるとは思ってもみなかった。
劇場で見れなかったことが悔やまれる。
テレビシリーズの頃から、何かとやんややんやと盛り上がることが多いのだが、主人公が少年である限りこの物語でも問題ない。
このクオリティ……「大丈夫だ、問題ない」と言える。
映像の情報量がやけに多いので、何度も見返してしまえる。
テレビシリーズを見たことがある方には、必ず見ていただきたいものとなっている。
スタッフは以下のように、テレビシリーズからの濃い面々となっている。
敬称略で失礼します。
原作・脚本・総監督 | 庵野秀明 |
監督 | 摩砂雪 鶴巻和哉 |
主・キャラクターデザイン | 貞本義行 |
主・メカニックデザイン | 山下いくと |
新作画コンテ | 樋口真嗣 京田知己 |
総作画監督 | 鈴木俊二 |
作画監督 | 松原秀典 黄瀬和哉(プロダクションI.G) 奥田淳 もりやまゆうじ |
メカニック作画監督 | 本田雄 |
特技監督 | 増尾昭一 |
演出 | 原口浩(動画工房) |
美術監督 | 加藤浩(ととにゃん) 串田達也(美峰) |
色彩設定 | 菊地和子(Wish) |
撮影監督 | 福士享(T2 Studio) |
CGI監督 | 鬼塚大輔 小林浩康 |
編集 | 奥田浩史 |
効果 | 野口透(アニメサウンド) |
音楽 | 鷺巣詩郎 |
テーマソング | 「Beautiful World」宇多田ヒカル (EMI Music Japan Inc.) |
製作 | カラー |
制作 | スタジオカラー |
配給 | クロックワークス カラー |
配給協力・宣伝 | 日活 |
→エヴァンゲリオン新劇場版:序公式サイト